自分でできる気診的養生法

自分でできる気診的養生法

(1)力を抜く
 力を入れて生きている人にとって、力を抜くというのはとても難しい事です。力を入れている事すら気づかないようです。
「もしかしたら…」と思う方は、一旦肩を上げてストンとおろしてみて下さい。何度かやってみると意外と力が抜けます。

<顎を引く>
 力を入れている方は顎が上がっている事が多いです。
そのような方は、一緒に肩まで上がっています。顎が上がっていると首の後ろや肩が凝ります。顎を引いてみましょう。首の後ろがすっと楽になります。呼吸も楽になります。

<口元を弛める>
 上下の歯と歯を噛みしめていませんか? 噛みしめていると身体中の筋肉が緊張してしまいます。
噛みしめているとどんなに他の養生を頑張っても効果はありません。噛みしめを改善しましょう。まずは少しだけ口元を弛めてちょっと微笑んでみましょう。
上下の歯と歯は2~3mm離して、唇を軽く閉じているのが理想です。これを安静位と言います。最初は口を少し開いてしまっても構いません。まずは歯と歯を離しましょう。

(2)気を巡らせる
 身体が少し弛んだら、気の滞りを流していきましょう。

頭を上に持ち上げる

<頭を上に持ち上げる>

 身体調が悪くなってくると、何かが被ったように身体が重くなってきます。 それに対抗するように、耳の上あたりを手で持って、そのまま上に持ち上げます。頭の皮を持ち上げます。皮膚は全てつながっています。頭の皮を持ちあげる事で、全身体が持ち上がります。
同時に深呼吸をするとより有効です。目がはっきり見えるようになったとか、視界が広がったという声を聴きます。
髪の毛を持ち上げてもいいです。
目がしょぼしょぼする方、頭が重い方にもお勧めです。

鼻の下を伸ばして唇を巻き込む

<鼻の下を伸ばして唇を巻き込む>
 どうしても噛みしめてしまう方は長年の癖になっているので、気づくと上下の歯と歯が当たっています。それを改善するために、普段から唇を巻き込む事を習慣にして頂くと、上下の歯と歯は直接当たりません。
 その時に、鼻の下を伸ばす事を一緒にして頂くと、顔全身体が伸びて顎がリラックスした位置に落ち着くようになります。これで呼吸がとても楽に出来るようになった方もいます。歯と歯が当たるのは、物を食べる瞬間と、重い物を持ち上げたりする時です。
 また逆に、最近の子供たちの顔を見ていると、鼻の下がめくれあがって短くなって口が開いて口呼吸になっています。霊枢という古典にはそれは脾の異常とありました。スナック菓子やケーキなどが溢れる現代の環境ではそういった事が起こるのかと思います。鼻の下伸ばしを毎日行う事で口が閉じられるようになってきます。

顎先マッサージ

<顎先マッサージ>
 顎の先に緊張が見られる方がたくさんいらっしゃいます。その部分をつまんでマッサージします。イタ気持ちいいくらいの強さで行います。顎の下にある顎下腺という唾液腺を刺激して、唾液も出やすくなって首や肩の周辺まで弛ん出来ます。
 特に噛みしめている方は、いつでもどこでも何回でも顎先をマッサージしてみましょう。片手で行っても構いません。

鎖骨下マッサージ

<鎖骨下マッサージ>
 顎が弛んだら、今度は鎖骨下マッサージです。鎖骨の3cmくらい下を3本の指で押していきます。最初はかなり痛みがあります。痛くない方はツボが外れているかもしれません。鎖骨の下には外側から、肺、胃、腎のツボがあります。身体の真ん中寄りから肩先にかけて斜め上に向かって押してみましょう。
 肩が開いて、脇腹が伸びるように行うとより効果的です。
 目がすっきりするとか視界が広がったと言われます。

そけい部マッサージ

<そけい部マッサージ>
 鎖骨下マッサージで肩が開いたら、そけい部をマッサージします。座っている事が多いせいか足の付け根、股関節のあたりで気が滞っています。座った状態では付け根を持って外側に開いても良いでしょう。骨盤が立つ感覚がおわかりになるかと思います。
 続けていきますと足の方が温かくなってきます。

<足首ストレッチ>
 足先が冷えている方が多いです。
 足首を良く動かしましょう。特につま先を伸ばすストレッチがお勧めです。

湯気を吸う

<湯気を吸う>
 鼻が詰まっていて呼吸がうまく出来ない方がいらっしゃいます。鼻の通りを良くするために、湯気を吸う事をお勧めしています。マグカップでも湯のみでも温かい物を飲む時は必ず、湯気を吸って香りを楽しんでから飲んでみて下さい。顎の下から湯気を吸いますと、顎、口、鼻、目と全身体に潤ってきます。特に秋から冬にかけて外は乾燥してきます。まめに湯気を吸う事をお勧めします。

=温め=
 身体温が上がると免疫力がアップするというのは今や常識です。冷えていると身体の緊張は取れませんし、風邪もひきやすくなります。
 身体が冷えている方は積極的に温めましょう。ただし温める時は、必ず水分を取って下さい。水不足も身体にとってはマイナスです。

胸を温める

<胸を温める>
 胸の真ん中に、だん中というツボがあります。ストレスが溜まっている方は、ここに気の異常反応が出ます。漢方でいう気滞です。この部分の流れが滞っていますと、全身体の気の流れが悪くなります。この部分を温めてみましょう。お湯やお茶の入ったマグカップをこの部分に当てますと、気持ち良く身体に熱が浸透していきます。その熱が、胸から背中に抜けて背中全身体から腕の方に広がっていきます。とても気持ちが良いです。毎日毎日少しずつ続けて頂きますと、気の通りがだんだん良くなってきます。

<適度な運動>
 身体も心も疲れ切っている時、湯たんぽなどを抱っこして余分なエネルギーは使わずにお休みになる事をお勧めします。しかしある程度エネルギーがたまってきて、動きたいと思うようになったら適度な運動を始めましょう。まずは歩くだけでも良いです。家の外に出るのが億劫でしたら、その場でスクワットがお勧めです。
 また気功、ヨガや太極拳、少林寺気功もお勧めです。

(3)気を取り入れる
 気の滞りが取れてきたら身体がだいぶリラックスしてきます。緊張が取れれば、気をたくさん取り入れる事が出来ます。気は生命エネルギーと考えられます。気(エネルギー)を取り入れる方法は、「呼吸」「温め」「食事」「運動」です。ご自身の状態に合わせて選択してみて下さい。

=呼吸=
 身体が緊張している方は、呼吸がとても浅くなっています。息をこらえて我慢してきた方も同様です。力を抜いて少し弛んできたら、一旦深く吸って、フーッとはく呼吸してみましょう。肺が大きく膨らむ感じがわかると思います。繰り返す事で、意識しなくても普段の呼吸が深くなります。ゆっくりと深い呼吸をすると副交感神経が優位になります。ご自分に合った方法を見つけて下さい。それぞれ簡単に書いてみます。

<深呼吸>
 胸が膨らむようにいっぱい鼻で吸っていっぱい口からはく。難しい事は一切考えずに、「吸ってはいて」を繰り返しましょう。呼吸法が初めての方はこの方法で良いと思います。

<腹式呼吸法>
 吸う時にお腹が膨らみ、はく時にお腹がへこむ呼吸法です。背筋を伸ばして、鼻からゆっくり息を吸い込みます。この時、丹田(たんでん)(おへその下)に空気を貯めていくイメージでおなかをふくらませます。
 つぎに、口からゆっくり息をはき出します。お腹をへこましながら、身体の中の悪い物を全て出しきるように、そして、吸う時の倍くらいの時間をかけるつもりではくのがポイントです。

<逆腹式呼吸>
 吸う時にお腹がへこみ、はく時にお腹が膨らむ呼吸法です。気功の鍛錬に良く使われる方法です。横隔膜を上下させるので、胃や腸の働きが活発になり消化吸収・排泄が良くなると言われています。

<丹田呼吸法>
丹田は昔からへそ下3寸と言われてきました。骨盤の中心です。丹田呼吸法は丹田を意識した呼吸法です。息を吸い込み、下腹部に力をこめてから、ゆっくり息をはきます。

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